2010年05月24日

2010口蹄疫アウトブレイクに関する分析(5/7暫定速報版) 3/4

【推定感染経路】


 基本的な感染経路は「感染した家畜の輸入」もしくは「ウィルスが付着した人・衣服・物が感染地域へ侵入」の2種類しかない。

 この中で前者は口蹄疫発生地域からの家畜の輸入は禁止されているので不可能。
 後者の中で、感染地域からの食肉および加工肉の輸入は原則禁止されていることから、確率的に無視しても構わない。よって、可能性が高いのは「人」もしくは「物」である。

 人に関しては口蹄疫発生地域から直接現地に人が入る可能性もあるが、口蹄疫発生地域からの航空便では靴裏の消毒等が行われている事、菌が付着したまま移動しなければならない距離の観点から確率はそれほど高くないと考えられる。
 一方、物は通常の物品に付着したウィルスはコンテナ詰めで輸送される事が多く、ウィルスが付着したまま梱包した物を現地で荷ほどきした場合には実質的に移動距離が0になる。この点から見ても、推定される感染経路のベースは「物に付着したウィルスによる」と推定する。

 感染経路と考えられる「物品」であるが、「口蹄疫発生国からの輸入」「現地で梱包される」「検疫で消毒されない」「宮崎の牧場で比較的多く見られる」が条件となる。
 この条件に最も適合する物品は「韓国産の稲わら」である。

 中国産稲わらは1年以上前から日本政府指定の消毒施設による消毒を行った物のみ輸入が認められている。この指定施設は半年ごとの立ち入り調査が義務づけられており、条件に合致しない施設は指定を外される。また中国産稲わらは植物検疫対象でもあることから、中国産稲わらが直接的な感染源である可能性は低い。
 韓国産稲わらについては、2004年2月に口蹄疫清浄国と認定された時点で禁輸および輸入制限対象から外れており、2010年1月8日付農水省消費・安全局の「21消安第11245号」通達が出るまでは消毒無しの通常輸入が可能であった。(Blogでの補足:なので、昨年の韓国産豚輸入解禁は口蹄疫と無関係。また実際の輸入はまだ行われていない)
 各所に調査したところ、韓国産稲わらの輸入は九州を中心に実施され、同地域中心に流通していることが確認出来ている。
 韓国では最近まで豚コレラが発生していたことから、家畜による稲わらの消費が低迷している。また元々韓国は飼料輸入国でもあり、中国から稲わらをはじめとする飼料を輸入している。

 今回の口蹄疫では、国際獣疫事務局(OIE)認定の口蹄疫確定診断機関である英国家畜衛生研究所による分析により、日本のウィルスのDNA型は香港のDNA型と99.2%一致、韓国のDNA型とは98.6%一致しているとの結果が出ている。
 ウィルスは感染を繰り返すと変異を繰り返すため、この結果により香港から韓国、日本それぞれに感染した疑いが強い。(Blogでの補足:もし韓国で蔓延しているウィルスが直接日本に拡大したのなら、香港より韓国のDNA型がより近くなるのが妥当で)

 しかし、中国産稲わらは消毒済みでなければならないこと、韓国は中国産稲わらを輸入していること、韓国産稲わらの対日輸出は規制対象外だったこと、発生地域が宮崎であることを考慮すると、『中国産稲わらが韓国経由で日本に入ってきた』もしくは『韓国の業者段階で中国産稲わらから韓国産稲わらにウィルスが移る環境になっており、汚染された稲わらが日本に輸出された』と考えるのが最も蓋然性が高い推定感染ルートと言える。


ラベル:口蹄疫 情報統制
posted by FumiHawk at 10:31| Comment(0) | TrackBack(1) | 情報分析 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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