2011年02月11日

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)私訳 『第12章 サービス貿易』

先日のエントリーに書いたとおり、TPPメインアグリーメントの私訳文を公開します。
今後の公開は必要に応じて行いますので順不同になると思います。
また、各章の分量も多いので、場合によっては章を分割して公開する場合も御座いますのでご了承下さい。

注)この訳文は当ブログ独自で行ったものです。
   著作権は放棄しませんが、非商用のみ自由引用とします。
   引用する場合、トラブル防止の為必ず出典を明記して下さい。






環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)『第12章 サービス貿易

■第1条 定義

 この章において、

「商業拠点」とは、以下の行為によるものを含む、あらゆる種類の事業所又は専門施設を意味する。

 (a) 法人の設立、買収又は維持。又は、

 (b) サービスの提供を目的とした加盟国の領域内での、支店又は代理店の作成もしくは維持。

「企業」とは、第2章第1条(一般的定義)に規定する企業、並びに企業の支店を意味する。

「加盟国が採択又は維持する措置」とは、以下の存在が採択又は維持する措置を意味する。

 (a) 中央又は地方の政府及び機関。並びに、

 (b) 中央又は地方の政府もしくは機関により委譲された権限を行使する非政府団体。

 当該措置は以下の事項に影響を与える措置を含む。

 (a) サービスの生産、流通、マーケティング、販売及び納入。

 (b) サービスの購入、利用、又は支払。

 (c) サービス提供に関連した流通・輸送・通信ネットワークへのアクセス及び利用。

 (d) 別の加盟国のサービス提供者のその国の領域における商業拠点を含む拠点。並びに、

 (e) サービス提供の条件としての保証金又は他の形式の金融保証の提供。

「政府権限の行使として供給されるサービス」とは、商業ベースでもなく、一つ以上のサービス提供者との競争によることもなく、供給されるサービスを意味する。

「加盟国のサービス提供者」とは、サービスを供給する、又は供給しようとする加盟国の人を意味する。

「特殊航空サービス」とは、非空輸サービス(例:空中での消火活動、観光、散布、測量、地図作成活動、写真撮影、パラシュート・ジャンピング、グライダー曳航、伐木搬出及び建設用のヘリコプター・リフト、並びに他の空中での農業サービス、工業サービス、及び調査サービス)を意味する。

「国営企業」とは、加盟国が持分権を通して所有又は管理する企業を意味する。

「サービスの貿易」又は「サービス提供」とは、以下の方式のサービスの供給を意味する。

 (a) いずれかの加盟国の領域から別の加盟国の領域へのサービスの供給(越境方式)

 (b) いずれかの加盟国の領域における、その加盟国の人により別の加盟国の人に対して行われる
    サービスの供給(外国消費方式)

 (c) いずれかの加盟国のサービス提供者により、別の加盟国の領域における商業拠点を通じて
    行われるサービスの供給(商業拠点方式)又は、

 (d) 加盟国の国民による別の加盟国の領域でのサービスの供給(自然人存在方式)



■第2条 目的

 この章の目的は、国策目標に(それが地域の実情を反映する場合を含めて)然るべき敬意を払いながら、公共サービスの出資と提供における政府の役割並びに、サービスを規制するための加盟国の権利(新たな規則の導入を含む)を承認する一方で、透明性及び漸進的自由化を条件として、相互に有益な方式でサービスの貿易の拡大を促進することである。



■第3条 範囲

1 この章はサービスの貿易に影響を与える、加盟国が採択又は維持する措置に適用する。

2 この章は以下の事項には適用しない。

 (a) 第12章付属書Aに定義する金融サービス。

 (b) 商業販売用のサービス提供における利用、あるいは商業的再販を目的とせず、政治上の目的で
    購入されたサービスの政府系機関による調達を統制する、一般に適用する法律、規制、政策、
    又は手続を意味する政府調達。
    (注※ 本章と第11章(政府調達)の間に不一致がある場合、後者の章が不一致の及ぶ
         範囲において優先する)

 (c) 政府権限の行使により供給されるサービス。

 (d) 加盟国もしくは国営企業による助成金又は補助金。(注※) あるいは、当該助成金又は補助金の
    受理又は継続的受理に付随する条件。当該助成金又は補助金が国内のサービス、サービス消費
    者又はサービス提供者にのみ提供されているのかどうかは関係ないものとする。
    (注※ 政府が支援する借款・保証・保険を含む)

 (e) 加盟国の雇用市場へのアクセスを求める自然人に影響を与える措置。

 (f) 永続的な市民権、国籍、居住又は雇用に関する措置。

3 この章は、次に挙げるもの以外の、航空サービスの支援(注※)における関連サービス又は、(定期便
  であろうと不定期便であろうと)空輸サービスには適用しない。
  (注※ 例:空港業務{グラウンドハンドリング})

 (a) 航空機が業務から離れている間の航空機の修理サービス及び保守サービス。

 (b) 空輸サービスの販売及びマーケティング。

 (c) コンピューター座席予約システム。

 (d) 特殊航空サービス。並びに、

 (e) 「多国間国際航空輸送自由化協定(MALIAT)」に示す国際空輸サービス。なお、本協定と
    MALIATの間に不一致がある範囲では、MALIATに基づく権利と義務が常に優先する。

4 この章の如何なる規定も、他の加盟国の自然人の自国領域への入国又は一時的滞在を規制する措置
  (国境の完全性を守り、国境を越える自然人の秩序ある移動を確実にするために必要な措置を含む)の
  加盟国による適用を妨げない。ただし、当該措置が、本章の条件下で前述の他の加盟国に生じる利益
  を無にする又は減じる方法で適用されないことが条件である。ある国の自然人には査証を要求し、他国
  の自然人には要求しないという事実のみをもって、本章に基づく利益が無効にされているとは見なされ
  ない。



■第4条 内国民待遇

 各加盟国は、別の加盟国のサービス及びサービス提供者に、類似の状況で、自国のサービス及びサービス提供者に認めるのに劣らない待遇を与える。



■第5条 最恵国待遇

 各加盟国は、別の加盟国のサービス及びサービス提供者に、類似の状況で、非加盟国のサービス及びサービス提供者に認めるのに劣らない待遇を与える。



■第6条 市場アクセス

 如何なる加盟国も、地域細分に基づこうと全領域に基づこうと、以下の事項を採択もしくは維持しない。

 (a) 数量割当、専売公社、独占的サービス提供者又は経済上の需要考査の要件、いずれの形であれ、
    サービス提供者数に対する制限。

 (b) 数量割当又は経済上の需要考査要件という形での、サービスの取引総額又は資産総額に対する
    制限。

 (c) 指定の数量単位を用いて表されるサービスの総産出量又はサービス事業の総数に対する、割当
    又は経済上の需要考査要件という形での制限。
    (注※ この項は、サービス提供の投入資本を制限する加盟国の措置は取り扱わない)

 (d) 特定のサービス部門で雇用される、又はサービス提供者が雇用できる、特定のサービス提供の
    ために必要でありその供給に直接関係する自然人の総数に対する、数量割当又は経済上の需要
    考査要件という形での制限。そして、

 (e) サービス提供者がサービスを供給できる特定の種類の法人組織又は共同事業を制限もしくは
    要求する措置。



■第7条 拠点設置

 如何なる加盟国も、別の加盟国のサービス提供者に、サービス提供の条件として、自国領域に居住するように、あるいは代理店又は何らかの企業を設置もしくは維持するように要求することはできない。



■第8条 不適合措置

1 第12章第4条、5条、6条及び7条は、以下の事項には適用しない。

 (a) 以下の段階で加盟国が維持する現行の不適合措置

   (@) 付属書Vのスケジュールでその加盟国が示すような、中央政府レベル。又は、

   (A) 地方政府レベル。

 (b) (a)で言及する不適合措置の継続又は速やかな刷新。

 (c) 第12章第4条、5条、6条及び7条と、(修正案の直前に存在する通りの)措置との適合性を損なわ
    ない程度の、(a)で言及する不適合措置の修正案

2 第12章第4条、5条、6条及び7条は、付属書Wのスケジュールに示すような部門、下位部門、
  もしくは活動に関して、加盟国が採択又は維持する措置には適用しない。



■第9条 審査

 加盟国団は、相互に有益な方式での加盟国間のサービスの貿易の漸進的な自由化を目的として、本章の履行を審査するために、本協定の効力発生から2年以内、そしてその後は最低でも3年毎、又は別途合意する通りに協議し、他のサービスの貿易を相互の利益問題と見なす。



■第10条 国内規則

1 各加盟国は、サービスの貿易に影響を与える、一般に適用する全ての措置が、合理的で客観的且つ
  公平な方法で施行されるように努める。

2 資格要件及び資格手続、技術規格、並びに免許交付要件に関連する措置が、サービスの貿易に対す
  る不必要な障壁とならないようにすることを目的として、各加盟国は、自国が採択又は維持する当該措
  置における以下の事項を確実にする。

 (a) 客観的で透明性のある基準(例:サービスを供給する適正及び能力)に基づくこと。

 (b) サービスの質を保証するために必要である以上の負担ではないこと。

 (c) 免許交付手続については、それ自体がサービス提供の制限とならないこと。

3 加盟国が2に基づく義務に従っているかどうかを決定するに当たり、その加盟国が適用する関連国際
  組織の国際的基準を考慮する。

4 加盟国がサービス提供の認可を要求する場合、その加盟国の所轄官庁は、国内法及び国内規則に
  基づいて揃っていると見なされる申請書類の提出後、合理的な期間内に、申請に関する決定について
  請者に通知する。申請者の要求に応じて、加盟国の所轄官庁は、不当に遅延することなく、申請の現
  申状に関する情報を提供する。この義務は、第12章第8章の2の範囲内である認可要件には適用し
  ない。

5 もしも、GATSの第4条に関連する交渉の結果(又は加盟国団が参加する他の多国間フォーラムで
  行われる類似の交渉の結果)が効力を発すれば、加盟国団は、それを本協定に組み込むことを目的
  として、その結果を合同で審査する。加盟国団は、必要に応じて当該交渉に関して調整することに合
  意する。



■第11条 専門資格及び専門家登録

1 サービス提供者に対する認可、免許交付、又は資格証明の規格又は基準を、全部又は一部において
  達成するために、4の要件を前提として、加盟国は、特定の加盟国又は非加盟国において与えられる
  免許又は資格証明、満たされる要件、取得する教育又は経験を承認できる。

2 加盟国が自発的又は協定や取決めにより、非加盟国の領域において与えられる免許又は資格証明、
  満たされる要件、取得する教育又は経験を承認する場合、第12章第5条の如何なる規定も、別の加
  盟国の領域において与えられる免許又は資格証明、満たされる要件、取得する教育又は経験に対す
  る当該承認を与えるよう、加盟国に要求するとは解釈されない。

3 現行のものであれ将来のものであれ、1で言及する種類の協定又は取決めに参加する加盟国は、別の
  加盟国のために、要請に応じて、前述の協定又は取決めへの加入を交渉するための、又はこれと同等
  の協定又は取決めについて交渉するための適切な機会を与える。加盟国が自発的に承認を与える場
  合、別の加盟国のために、当該その他の加盟国の領域で満たされる要件もしくは取得する資格証明、
  免許、経験、又は教育が承認されるべきであると証明するための適切な機会を与える。

4 サービス提供者に対する認可、免許交付又は資格証明のための自国の規格又は基準の適用において
  国家間で差別する手段、又はサービスの貿易に関する偽装された制限となる恐れのある方法では承認
  を与えない。

5 第12章付属書Bに示すように、加盟国団は、専門資格と専門家登録、もしくはその一方の承認に関す
 る早期の結果達成を目的とした、規制当局と関係工業団体、もしくはその一方の間の対話の確立を円滑
 化することに合意する。当該結果は、一方的に与えられたにせよ、相互の合意によるにせよ、別の加盟
 国の規制上の要件を遵守する手段として、いずれかの加盟国が与える専門資格及び専門家登録の承
 認、規制結果の承認、調和を通して(必要な場合には実施協定を通すことを含む)達成できる。

6 専門資格及び専門家登録の要件に関する取組みで最初に優先すべき分野は、技術者、建築家、地質
  学者、地球物理学者、プランナー、並びに会計士である。優先事項に関して達成された優先分野及び
  認証結果は、第12章第9条に示す期間以内に審査される。



■第12条 利益の否認

 事前の通達及び協議を前提に、加盟国は以下の対象に対する本章の利益を否認できる。

(a) そのサービスが非加盟国の人が所有又は管理する企業により供給され続けており、その企業が
   いずれの加盟国の領域にも実質的な事業運営を持たない場合の、別の加盟国のサービス提供
   者。又は

(b) そのサービスが否認国の人が所有又は管理する企業により供給され続けており、その企業がいずれ
   の加盟国の領域にも実質的な事業運営を持たない場合の、別の加盟国のサービス提供者。



■第13条 透明性

1 各加盟国は、国際協定――署名国へのサービスの貿易に影響を与える又は関連するもの――を速や
  かに公示するか、さもなければ公表する。

2 各加盟国は、1の意味の範囲内で国際協定又は本章の運用に影響を与えるもしくは付随する、一般に
  適用する措置のいずれかに関する特定の情報を求める、その他の加盟国による全ての要請に直ちに
  応える。

3 各加盟国はまた、全ての当該事項に関して、要請に応じて、その他の加盟国に特定の情報を提供する
  ための問い合わせ窓口を一つ以上指定する。



■第14条 助成金

 第12章第3条に関わらず、加盟国団は、GATSの第15条に基づき合意する原則を考慮して、その原則をこの協定に組み込むことをことを目的として、サービスの貿易に関係する助成金についての原則の問題点について審査する。



■第15条 支払及び資金移動

 第12章付属書Cに規定されている場合を除き、各加盟国は、サービスの貿易に関して、資本移動及び進行中の商取引のための全ての支払及び資金移動を許可する。



■付属書A

 「金融サービス」とは、金融的性質を持つ全てのサービスを意味する。金融サービスに含まれるのは、全ての保険及び保険関係のサービス、並びに全ての銀行サービス及び他の金融サービス(保険を除く)、加えて金融的性質を持つサービスに付随するサービス又は補助的なサービスである。この定義を制限することなく、金融サービスには次の活動が含まれる。

保険及び保険関係の業務

 (a) 元受保険(共同保険を含む。)

   (@) 生命保険。
   (A) 生命保険以外の保険。

 (b) 再保険及び再々保険。

 (c) 保険仲介業(例:仲買業務や代理店。)

 (d) 保険の補助的サービス(例:相談サービス、保険数理サービス、リスク評価サービス、保険金支払
     いサービス。)


銀行サービス及び他の金融サービス(保険を除く。)

 (e) 一般からの預金又は他の支払可能な資金の受入れ。

 (f) 全ての種類の貸付(消費者信用、抵当貸付、売掛債権買取及び商取引に関わる融資を含む。)

 (g) ファイナンス・リース。

 (h) 全ての支払及び送金サービス(クレジットカード、デビットカード、トラベラーズチェック、銀行為替
    手形を含む。)

 (i) 保証契約及び融資予約。

 (j) 自らの支払又は顧客の支払で行う次のものの取引(取引所取引、店頭取引、又は別の方法である
    かは問わない。)

    (@) 短期金融市場商品(小切手、手形、預金証書を含む。)
    (A) 外国為替。
    (B) 派生商品(先物取引及びオプションを含む。)
    (C) 為替及び金利の商品(スワップ、金利先渡契約などの商品を含む。)
    (D) 譲渡可能有価証券。又は、
    (E) 他の譲渡可能な証書及び金融資産(金銀を含む。)

 (k) 全ての種類の有価証券の発行への参加(代理人として行う引受及び売付{私募か公募かは問わ
    ない}並びに当該発行に関連するサービスの提供を含む。)

 (l) 資金媒介業。

 (m) 資産運用(例:現金又はポートフォリオの運用、全ての形式の集合投資運用、年金基金運用、
     保管、預託、及び信託のサービス)

 (n) 金融資産(有価証券、派生商品、並びにその他の譲渡可能な証書を含む)の決済及び清算の
    サービス。

 (o) 他の金融サービスの提供者による金融情報の提供及び移転、金融データの処理及び関連
    ソフトウェア。

 (p) (e)から(o)までに列挙する全ての活動に関する助言、仲介、及びその他の補助的な金融サービス
    (信用照会及び分析、投資及びポートフォリオの調査並びに助言、企業買収・企業再建・企業戦略
     に関する助言を含む)



■付属書B 専門的なサービス

1 専門的なサービスとは、その提供が専門的な中等後教育、又は同等の訓練や経験を必要とし、実行の
  権利が加盟国により与えられる又は制限されるサービスを意味するが、(小売)商人もしくは船舶又は
  航空機の乗組員が提供するサービスは含まれない。

2 加盟国団は、各自の領域の関係団体に、専門的サービス提供者の免許交付及び証明の相互に受け入
  れ可能な標準及び基準を策定するよう、そして委員会に相互承認に関する提言を行うよう奨励する。

3 2で言及する標準及び基準には、次の事項に関して策定できる。

 (a) 教育 - 学校又は学問的プログラムの認定。

 (b) 試験 - 資格免許交付のための認定試験(口答試験及び面接のような代替的評価方法を含む。)

 (c) 経験 - 免許交付に要する経験の期間と性質。

 (d) 行動と倫理 - 職業上の行動の基準と当該基準に従わないことによる懲罰の性質。

 (e) 専門的能力の開発及び証明書更新 - 専門資格を維持するための継続教育及び継続要件。

 (f) 実務の範囲 - 許容される活動の範囲と限界。

 (g) 地域知識 - その土地の法律、規則、言語、地理、又は天候のような事柄に関する知識要件。

 (h) 消費者保護 - 居住要件に代わるもの(消費者の保護に備える保証契約、専門職業人賠償
    責任保険、及び顧客賠償基金を含む)

4 2で言及する提言を受け取り次第、委員会はその提言が本協定と合致するかどうか決定するための妥
  当な時間内に提言を審査する。委員会の審査に基づき、各加盟国は、各自の所轄官庁に、必要に応じ
  て、相互に合意する時間内に提言を実行するよう奨励する。

「一時的免許交付」
5 加盟国団の合意がある場合、各加盟国は、自国の領域の関係団体に、その他の加盟国の専門的
  サービス提供者に対する一時的免許の交付手続を策定するよう奨励する。

「審査」
6 第12章第11条の6を前提に、委員会はこの付属書の履行を審査する。委員会は、審査の範囲内に加
  盟国間の規制への取組みの違いを含める。その他の問題の中で、加盟国は、専門的なサービスに関
  係する関連国際組織の国際的基準の進展に繋がる問題を提起することができる。
  (「関連国際組織」という語は、その構成員資格が、最低でも二国の加盟国の関連団体に開かれている
   国際団体のことを言う)



■付属書C 支払及び資金移動

・チリ

第12章第15条(支払及び資金移動)に基づく義務に関して、チリは以下の権利・事項を保有する。

1 本付属書の3を侵害することなく、加盟国の投資家の投資の全て又はあらゆる部分の売却、又は投資
  の部分的清算又は完全な清算による収益をチリから移す現行の要件を維持する権利は、以下を超え
  る時期まで発生できない。

 (a) 「法令第600号外国投資法」に従った投資の場合、チリへの資金移動の日から1年が過ぎている
    こと。

 (b) 「法令18.657外国資金投資基金法」に従った投資の場合、チリへの資金移動の日から5年が
    過ぎていること。

2 本協定に従って、チリにおける海外投資の一般的管理体制に加えて将来の特別任意投資プログラムを
  確立する措置を採択する権利。当該措置がチリへの資金移動の日から5年を超えない期間別の加盟
  国の投資家の投資の全て又はあらゆる部分の売却又は投資の部分的清算又は完全な清算による収
  益のチリからの資金移動を制限できることは除く。

3 通貨安定並びに内国支払と対外支払いの通常稼動を確かにするために、「チリ中央銀行の憲法上の基
  本法(以下、法令18.840)」又は他の法律と合致する措置を維持又は採択するというチリ中央銀行の
  権利。このため、チリの中央銀行には、流通する貨幣と信用の供給及び国際信用と外国為替操作を規
  制する権限が与えられる。チリ中央銀行には、通貨・信用・金融・外国為替問題を統制する規則を発布
  する権限も与えられる。当該措置は、とりわけ、チリへの又はチリからの経常的支払及び経常資金移動
  (資本移動)と、それらに関係する商取引に対する制約又は制限(例:外国からの又は外国への預金、
  投資又は振込額が準備預金要件を前提とするよう要求する)の確立を含む。
  上記に関わらず、チリ中央銀行が法令18.840第2号第49条に従い適用できる準備預金要件は、移
  転額の30%を超えず、2年を超える期間課せられない。

4 本付属書に基づく措置を適用するとき、チリは、自国の法律に定められているように、同一の性質の
  商取引に関して、本協定の加盟国と非加盟国の間で差別しない。



■付属書D DL600

1 本章は、外国投資法、法令第600号(DL600)に基づく投資契約の諸条件を規制するという外国投資
  委員会の権利を制限するものではないと理解される。加えて、外国投資委員会は投資契約に参加する
  義務はないものとも理解される。

2 確実を期すと、投資契約に示す諸条件に基づいてチリに設置される商業拠点は、投資契約に従った移
  転の日から本章の権利と義務に従う。別の加盟国のサービス提供者によるDL600に基づく投資契約
  の遂行は、チリにおける特定の活動に従事するというサービス提供者の側の権利を生み出さない。




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