2011年02月27日

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)私訳 『第18章 一般的規定』

先日のエントリーに書いたとおり、TPPメインアグリーメントの私訳文を公開します。
今後の公開は必要に応じて行いますので順不同になると思います。
また、各章の分量も多いので、場合によっては章を分割して公開する場合も御座いますのでご了承下さい。

注)この訳文は当ブログ独自で行ったものです。
   著作権は放棄しませんが、非商用のみ自由引用とします。
   引用する場合、トラブル防止の為必ず出典を明記して下さい。






環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)『第18章 一般的規定


■第1条 付属書及び脚注

 この協定の付属書及び脚注は、本協定の不可欠な部分を成す。



■第2条 他の国際協定との関係

 この協定の如何なる規定も、WTO協定や加盟国が参加するその他の多国間・二国間協定に基づく、加盟国の現行の権利と義務を制限しない。



■第3条 条約又は国際協定の継承

 その他の条約又は国際協定に対する本協定の言及は、加盟国が参加するその他の条約又は国際協定を継承するものと同じ条件で行われる。



■第4条 適用

 各加盟国は、本協定の全規定の順守に全面的な責任を負い、地方自治体による順守を確実にするために策定可能な合理的措置を取る。
(注※ 確実を期すと、第15章(紛争解決)具体的には第15章第6条(仲裁裁判所の設置)の3に基づく加盟国の権利について、早まった判断をしない)



■第5条 独自の製品

1 加盟国団は、この協定の発効から1年後、独自の製品の認可を検討するよう努力する。
(注※チリに関しては、Pisco Chileno {Chilean Pisco,} Pajarete, そしてVino Asoleadoについて、チリ独自の製品としての認可を求めることになるだろう)

2 もしも加盟国が将来、第三者に独自の製品の認可を与えるなら、無差別を原則として、その加盟国は
  この認可を自動的に拡げる。



■第6条 情報公開

 この協定の如何なる規定も、加盟国に、その公開に次のような恐れがあるとその加盟国がみなす情報へのアクセスを提供又は許可するよう要求するとは解釈されない。

 (a) 法律が定める公共の利益に反する。

 (b) 個人のプライバシー保護又は金融機関の金融業務及び個々の顧客の口座の保護を含むが、
     これに限定されない法律のいずれかに反する。

 (c) 法の執行を妨げる。もしくは、

 (d) 特定の企業、公共又は個人の合法的な商業上の利益を損なう。



■第7条 守秘義務

 加盟国が他の加盟国に、この協定に従い情報を提供し、その情報を部外秘指定する場合、他方の加盟国は情報の守秘義務を保持する。当該情報は、特定の目的のためにのみ使用され、情報を提供した加盟国の明確な許可なしには公開されない。ただし、司法手続きとの関連で公開を要求され得る場合を除く。



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環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)私訳 『第17章 管理上・制度上の規定』

先日のエントリーに書いたとおり、TPPメインアグリーメントの私訳文を公開します。
今後の公開は必要に応じて行いますので順不同になると思います。
また、各章の分量も多いので、場合によっては章を分割して公開する場合も御座いますのでご了承下さい。

注)この訳文は当ブログ独自で行ったものです。
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   引用する場合、トラブル防止の為必ず出典を明記して下さい。






環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)『第17章 管理上・制度上の規定


■第1条 環太平洋戦略的経済連携委員会の設置

 これにより、加盟国団は、加盟国団が相互に決定した通りに、大臣級又は政府高官級で開くことができる環太平洋戦略的経済連携委員会(委員会)を設置する。各加盟国は、その代表団の構成に責任を持つ。



■第2条 委員会の機能

1 委員会は、

 (a) この協定の実行に関わる問題を検討する。

 (b) この協定の発効から2年以内、その後は最低でも3年ごとに、加盟国間の経済関係と連携を審査
     し、この協定や付属書を改正するという提案を検討する。そしてそれとは別に、この協定の更なる
     推敲を監督する。

 (c) この協定に基づき設置する、全ての小委員会と作業部会の働きを監督する。

 (d) 加盟国団内の貿易と投資の更なる拡大のための措置を追求し、加盟国の関係企業・組織の間の
     商業的・工業的・技術的協力の適切な分野を明らかにする。そして、

 (e) この協定の運用に影響を与えられるその他の案件を検討する。

2 委員会は、

 (a) 小委員会と作業部会を設置し、助言を求めて小委員会又は作業部会に案件を委託し、小委員会
     又は作業部会が提議する問題を検討できる。

 (b) “特に”以下の改訂を承認することによって協定の目的の履行を助成できる。

    (※注 加盟国による改訂の受理は、その加盟国の必要な国内法的手続きの完了を前提と
    する。チリは、チリ憲法の第50条1の2に従い実行協定を通して委員会の措置を実行する)

   (@) 関税撤廃の加速による付属書T(関税の撤廃)に含まれるスケジュールの改訂。
   (A) 付属書U(原産地規則の詳細)に定める原産地規則の改訂。又は、
   (B) 第11章(政府調達)の付属書A及びCに含まれる、事業体と取り扱う産品、サービス
       及び閾値のリストの改訂。

 (c) 実施協定を通して、協定の目的の履行を助成できる。

 (d) この協定の解釈又は適用に関して起こる可能性のある齟齬や紛争を解決するよう努力できる。

 (e) それが、委員会が十分な情報に基づいた決定を下すのを助ける可能性がある場合、その責任
     の範囲内で起こる問題について、民間人又は非政府団体の意見を求めることができる。そして、

 (f) 加盟国団が合意する、委員会の機能の実行におけるその他の措置を講じることができる。



■第3条 委員会の手続の規則

1 委員会は、委員会の会議に出席する加盟国団の相互の合意により、第17章第2条に示す機能の
  範囲内で、問題について決定を行える。加盟国に影響を与える決定は、その加盟国の明白な合意を
  伴う委員会によってのみ行われる。

2 委員会は毎年、もしくは加盟国が相互に合意するその他の時に招集される。委員会の例年の会議は、
  各加盟国が引継ぎで議長を務める。委員会の他の会議は、会議を招集する加盟国が議長を務める。

3 委員会の会議の議長を務める加盟国は、当該会議のために必要な管理運営上の支援を行う。
  委員会の決定は、その委員会の会議の議長を務める加盟国が加盟国団に通知する。


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2011年02月26日

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)私訳 『第14章 透明性』

先日のエントリーに書いたとおり、TPPメインアグリーメントの私訳文を公開します。
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環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)『第14章 透明性


■第1条 定義

 この章において、

 「一般に適用される行政通達」とは、全ての人及び事実関係に適用し、この協定の履行に密接に関連する行政通達又は行政解釈を意味するが、次の事項は含まない。

 (a) 特定の事例で別の加盟国の特定の人、産品又はサービスに適用する行政手続又は準司法手続に
    おいて下される決定あるいは通達。

 (b) 特定の条例又は慣行に関して決定を下す通達。



■第2条 公示

1 各加盟国は、この協定で取り扱う問題に関する自国の法令、規則、手続、及び一般に適用される
  行政通達が、関心を有する人や加盟国が熟知できるような形で直ちに公示されるか、さもなければ
  別の方法で利用可能となる(注※)ようにする。
  (注※ インターネット経由もしくは印刷形式を含む)

2 可能であれば、各加盟国は、

 (a) 1に言及する自国が採択を提案する措置を前もって公示する。そして、

 (b) 必要に応じて、関心を有する人や加盟国に、このような提案の措置について意見を述べる合理的な
    機会を与える。



■第3条 行政手続

 この協定で取り扱う問題に影響を与える全ての措置を、一貫した公平で合理的な方法で施行することを目的として、各加盟国は、特定の事例でその他の加盟国の特定の人、産品又はサービスに対して第14章第2条の1で言及する措置を適用する自国の行政手続において、以下のように努める。

 (a) 可能な限り、手続が直接影響を与える別の加盟国の人々に、手続が開始されるとき、国内手続に
    従って、妥当な通知(手続の性質に関する説明、手続が開始される根拠となる法的権限の記述、
    及び問題となっている争点の概要を含む)が与えられるようにする。

 (b) 時間、手続の性質、及び公共の利益が許す場合、前述の人々に、最終的な行政行為に先立ち自ら
    の立場を擁護する事実及び論拠を提示する合理的な機会が与えられるようにする。そして

 (c) 手続が国内法と合致するようにする。



■第4条 審査及び上訴

1 各加盟国は、正当な根拠がある場合、万全を期して取られる行為以外の、本協定が取り扱う問題に
  関する最終的な行政行為の早急な見直しと訂正を目的とした司法、準司法、もしくは行政の裁判所、
  又は手続を設置あるいは維持する。当該裁判所は、行政執行を委任された省庁又は機関から独立
  して中立的であり、問題の結果に実質的な利害関係を持たない。

2 各加盟国は、当該裁判所又は手続において、法的手続に向かう加盟国団に以下の権利が与えられる
  ように努める。

 (a) 各自の立場を守る又は支援するための合理的な機会。並びに、

 (b) 証拠及び提出記録(又は国内法が求める場合、行政官庁がまとめる記録文書)に基づいた決定。

3 各加盟国は、国内法に規定する上訴又は更なる審査を前提に、当該決定が問題の行政行為に関する
  省庁又は機関により実施されその行動を統制するように努める。



■第5条 連絡窓口

1 各加盟国は、本協定が取り扱う問題に関する加盟国間の連絡を円滑化する一つ又は複数の連絡窓口
  を指定する。

2 別の加盟国の要請に応じて、連絡窓口は問題について責任を持つ省庁又は職員を明確にし、必要に
  応じて、要請国との連絡の円滑化を助ける。



■第6条 通知及び情報の提供

1 提案の措置又は実際の措置がこの協定の運用に実質的な影響を与えるか、さもなければこの協定に
  基づく別の加盟国の利益に重大な影響を与える可能性があると加盟国が見なす場合、その加盟国は、
  利害を有する加盟国に、可能な限り、提案の措置又は実際の措置について通知する。

2 他の加盟国の要請に応じて、加盟国は、実際の措置又は提案の措置に関する質問に答え、情報を
  提供する。前述の他の加盟国がその措置について事前に通知されているかどうかは問わない。

3 本条に基づく通知、要請、又は情報は、その他の加盟国に連絡窓口を通じて伝達される。

4 本条に基づき提供される通知又は情報は、その措置が本協定と合致しているかどうかに関しては予断
  を持たない。



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