2010年10月03日

中川昭一氏の一周忌に寄せて

丁度1年前の今日、中川昭一氏がお亡くなりになりました。

死因を始め情報が錯綜し、解剖による死因鑑定まで行ったにもかかわらず、結局の所その結果がどうなったのかさえ分からないまま。
一つだけ確かなことは、国益を考えて行動出来る「未来の総理大臣候補」が日本から永遠に失われてしまったと言うことでした。

あれから1年、日本を取り巻く環境は悪化の一途をたどり、無策政権が400日を越えて日本の舵取りをし続けることで、これまで積み上げてきた信頼や安全を始めとする過去の蓄積を猛烈な勢いで食いつぶしています。

メディアは社会の公器としての機能を事実上放棄し、耐用年数に達した既存の社会システムは揺れ動く国際社会、経済にパラダイムシフトを求められています。

こういう時代だからこそ、政治が生活と密着していること、政治の失敗のツケは国民つまり自分の生活悪化で払うこと、政治家を選ぶ、即ち選挙の本質は人気投票ではなく「よりマシな選択肢を選ぶこと」であること・・・当たり前のことを思い出す必要があると思います。

海外から信頼も厚く、優秀な、将来を嘱望された若い政治家が、メディアの都合で貶められ、追い詰められ、孤独のうちにこの世を去る、そんな悲劇が繰り返されていい訳がありません。

中川昭一氏の一周忌である今日、多くの方に今一度日本の行く末に思いを馳せて頂ければ幸いです。

[関連エントリー] 原因は『ワインではない』・中川昭一氏の酩酊記者会見

中川昭一情報・その1
 ばんえい十勝競馬で、『有志による中川昭一先生追悼杯』が開催されます。
 日時は10/9(土)第1レース(発走時間14:20)です。
 当日の模様は「オッズパーク競馬(http://www.oddspark.com/keiba/)」でネット中継されます。

中川昭一情報・その2
 10/27(水)に、中川昭一氏生前最後のインタビューが収録されたムック本が発売になります。
 詳細は追ってご報告いたします。

posted by FumiHawk at 19:14| Comment(2) | TrackBack(0) | 中川昭一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月06日

【追悼】 拝啓、中川昭一様

ここ連日、保守系の議員さんの顔ぶれを見てあれこれ分析や戦略を立てる日々が続いているのですが、いつも最後にたどり着く結論が「駒が足りねぇ」orz
ゲリラ戦を戦うには、特に情報戦の非正規戦を戦うには象徴たるカリスマの存在が非常に有利に働きます。

なのですが、個々の議員の資質はともかくも保守にとって壊滅状態と言っていい現状を打開するための必要な象徴的な議員さんの数が極めて少ない。
貫目や対外アピールから言えば麻生さん、安倍さんあたりなんですが、残念なことにお二人とも一度退場している身。
稲田さんや棚橋さんは、脇固めの重要俳優ですがカリスマではないし。
ヒゲの隊長、ヤンキー先生、馳さんには期待していますが、まだ早い。
進次カにはカリスマを感じますが、あまりに若すぎて実績がないため、下手をすると世代間闘争の引き金になる。

そんな時にいつも思い浮かぶのは、中川昭一の顔。
経歴、政治信条、能力、容姿、声、そして日本を想う気持ち。
今多くの政治家に求められる要素を、全身にまとったそんな人でした。

嗚呼、彼が今生きていてくれたら・・・

そんなわけで、彼の追悼動画を作ってみました。


【追悼】拝啓、中川昭一様(ニコニコ動画)

ニコニコ動画アカウントをお持ちの方は、
再生、コメント、マイリスにご協力よろしくお願いします。



この作りも「プロパガンダはエンターテインメントの服を着て -情報戦戦術02-」で書いたのと同傾向で演出が組んであります。

比率は 追悼7:メッセージ3 くらいですね。
彼の遺志を継ぐ人が一人でも増えることこそが、本当の意味での追悼になると考えているからです。

中川昭一2010年カレンダーが売れているというニュースが先日流れましたが、この際にも個人の名誉を傷つける発言が多く見られました。
事実であるか否か以前に、反論出来ない故人を貶めるのは「人としての下劣な行為」であり、同時に情報戦では極めて定番の手法です。

彼はそんなことに利用されていい人じゃない。
そのことも含めて、私は今「中川昭一が居ないこと」が残念でありません。

彼の遺志を無駄にしないためにも、彼の名誉を守るためにも、そして彼の愛した日本を守るためにも、今一度多くの方々に中川昭一へ想いを馳せて頂ければと思います。



[ 補足 ]

中川昭一元大臣のG7記者会見は「泥酔ではありません」
この事も、出来るだけ多くの方に知って頂きたく存じます。

詳細→ 『原因は『ワインではない』・中川昭一氏の酩酊記者会見
posted by FumiHawk at 12:59| Comment(15) | TrackBack(0) | 中川昭一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月09日

原因は『ワインではない』・中川昭一氏の酩酊記者会見

※この記事は、アメブロで2010年02月03日 01:53に公開したエントリーの移設です。(http://ameblo.jp/mentalpain/entry-10449360602.html
なお、大本の記事は、2009年03月08日22:45にmixiの日記として公開したものです。


中川昭一前財務・金融相の退院後、メンタルヘルスの観点で意見を求められたので結構真面目に意見をまとめたのですが、結論が流れに反しているためか日の目を見ることになりませんでした。
このまま死蔵するのも悲しいので、故人の名誉のためにも内容を掲載してみます。


◆中川(酒)の酩酊記者会見の原因は【ワインではない】


仮に今回の会見がアルコールによる物と仮定します。
すると判断力の低下が見られることから、
血中エタノール濃度はどんなに少なく見積もっても酩酊期(0.1%)以上。
後日会見の映像を見た本人が「自分で見てびっくりした」と語っている(*1)ことも考慮すると、
記憶に障害の出る泥酔期(0.2%)以上の血中エタノール濃度であったとするのが妥当でしょう。

エタノールの血中濃度の簡易計算式は以下の通りです。

飲酒量(cc)×アルコール度数(%)÷体重(kg)÷833=エタノールの血中濃度(%)

この式から飲酒量を求めると下記のようになります。
体重(kg)÷アルコール度数(%)×エタノールの血中濃度(%)×833=飲酒量(cc)

で、この計算を当てはめると、
飲んでいたのはワイン(アルコール度数12%前後)ですから、
中川昭一の体重を65kgと仮定すると・・・

65(kg)÷12(%)×0.2(%)×833 = 飲酒量 902cc

この量はおおよそワイン1.2本ということになります。
つまり最低でもワイン1本は飲んでいたはずと言うことです。

G7昼食会で出たワインは口をつける程度だったそうなので、
実際に飲んだ酒量はほぼイタリアンレストランで飲んだ赤ワインだけです。

レストランではグラスワインを頼んだ(*3)ということですが、
通常グラスワインは1杯あたり120cc前後ですので、
換算すると約8杯飲んだ計算になります。

さて、取材によって明らかになったホテルでの昼食時間は35分(下表参照:出典は東京新聞)

中川大臣G7行程.jpg

料理を食べる時間や注文、会計等の時間も込みですから、
実質20分程度の短時間にグラスワインを8杯頼むというのは考えにくいです。
この計算だと3分に1杯注文しても間に合いません。
というか一人ではないので、それならボトルで頼む方が普通。
同席した財務省の玉木林太郎国際局長も、
「大臣は口に付けた程度の飲み方しかしていない」と
衆院予算委員会で発言(*2)していますし、
本人の「口をつけた程度の飲み方しかしていない」というのは本当でしょう。


ということで、世間一般に言われている
【ワイン飲んで泥酔した】という説の根拠は ” 極めて乏しい ” と言えます。


では、何が原因であのような会見になったのか?


個人的には 向精神薬等の薬による意識障害 と考えています。


仕事柄注目している点は、下記の二つです。

1)昼食後の日ロ財務相会談の最中に、中川氏の体調が悪化。
  会談後は、会見場近くの部屋で三十分程度、目を閉じて休んでいた点


中川氏は中川(酒)とネットで揶揄されるくらい酒豪で通っています。
仮に飲酒で体調が悪化するとしても、
ワイン1〜2杯程度(口につけた程度)で横になる必要があるとは考えられません。

午前中のG7の会合でも体調は優れなかったようですが、
昼食時にワインを頼んだことから見ると若干復調していたものと思われます。
にもかかわらず会談後に30分程度目を閉じて休まなければならないほどの
体調悪化する原因としては、薬物以外に考えられません。
昼食時に飲めば会談終了で30〜60分程度経過していることから、
ちょうど薬の効果が明らかになり始めた頃でしょう。

普段飲んでいない向精神薬等を飲むと、
効き始めの段階で強い吐き気や不快感等がおそってくることは珍しくありませんし、
過去に記載の通り、向精神薬の副作用としては吐き気など普通の症状だけでなく
せん妄や錯乱等についての注意書きが必ず存在します。


2)会見後にバチカン市国の博物館を見学した点(*4)

泥酔状態であれば、まっすぐに歩けないといった運動機能障害や、
場合によっては立てないと行った重い運動機能障害が現れます。
これは口を開かなくても外部から見れば明らかな現象ですので、
この状態で観光をするなどあり得ません。
しかし記者会見ではあの状態です。
ということは「意識に障害は見られるが、
大きな運動機能障害は見られなかった」と考えられます。



薬の種類や量は不明ですが、状況から見て概ね間違いないと推定されます。

専門家の中には、風邪薬とアルコールの併用による副作用という説も出ていますが、
本人申告のアルコール摂取量(グラスワイン程度)であるならば、
この説は信憑性に欠けます。
でもって上の検証にもあるとおり、本人申告は(若干の量の違いはあっても)
かなり正確と思われます。

はっきり言って、状況分析もせずに「ワインによる泥酔」とか報道してるって、
マスコミの皆様はどんだけ仕事してないんですか(笑)

専門家だってあの映像だけで意見求められれば、
そりゃ「飲酒」とか「薬とアルコールの併用」といった意見になりますよ。
だって、状況的にアルコールがらみの可能性が低いって考えられませんもん(^^;
私だって映像だけ見たら「薬とアルコールの併用」って思ったでしょうねぇ。
ただ、『中川(酒)は酒豪』って認識があり、酒豪の知り合いが多いので、
「なんかおかしいなぁ」と引っかかって周辺を調べなければ・・・ね。

ちなみにこの推定は、和田誠神父(カトリック神父・カルメル会)が正論2009年5月号(P100〜101)で述べている「中川前大臣はあの時、酔っているご様子には見えませんでした。」という内容、および読売新聞の越前谷知子がロイターの記者などに「会見は面白い事になるわよ。」などと発言していたと言う各種報道内容とも一致します。

もちろん薬による意識障害となると、「誰が飲ませたのか」とか「何を飲ませたのか」という問題が出てきますが、そこはまた別のお話と言うことで、ね(^^;<データ削除とか思い当たる状況証拠の方々



◆参考記事

【asahi.com】
(*1)中川昭一氏退院 もうろう会見映像「見てびっくりした」
http://www.asahi.com/politics/update/0304/TKY200903040284.html

(*2)中川氏、ワインを自ら注文 G7会見前の昼食
http://www.asahi.com/politics/update/0219/TKY200902190115.html


【毎日.jp】
(*3)中川財務相:G7昼食会抜け出し、同行記者とワイン
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090218k0000m010139000c.html


【東京新聞】
(*4)G7の中川氏行動判明 昼食でワイン注文 会見後バチカンへ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009022002000087.html
(画像もこの記事からお借りしました)
ラベル:中川昭一
posted by FumiHawk at 00:02| Comment(4) | TrackBack(0) | 中川昭一 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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